12mm軸の大径ビットを使う窓抜き・溝加工をコードレスでやりたい人向けの1台です。HiKOKI M3612DAは36Vマルチボルトのコードレスルータで、取付け可能なビット軸径は12mm/8mm/6mm。同じ「切削・ホゾ穴」カテゴリのコードレストリマM3608DAが8mm/6mmまでなのに対し、12mm軸が使える点が唯一にして最大の違いです。
- ✓軸径12mm/8mm/6mm対応。12mm軸が使えるのはトリマM3608DAには無い機能
- ✓質量3.7kg(蓄電池装着時)。M3608DAの1.9kgに対し約2倍で、両手で構える工具
- ✓無負荷回転数11,000〜25,000min-1の無段変速。ストローク(上下移動量)は50mm
- ✓1充電で構造用合板t9mmを約60m切断(2.5Ah・8mmストレートビット)
- ✓希望小売価格は税別99,200円(XP)/58,800円(NN・本体のみ)
数値はいずれもHiKOKI公式の製品ページに掲載された値です(カタログ表記は2020年12月現在/本記事の確認日は2026年8月18日)。
M3612DAの仕様(スペック)
| 項目 | M3612DA(コードレスルータ) |
|---|---|
| 使用電圧 | 36V(マルチボルト) |
| モーター | 直流ブラシレスモーター |
| 取付け可能ビット軸径 | 12mm / 8mm / 6mm |
| 無負荷回転数 | 11,000〜25,000 min-1(無段変速) |
| ストローク(上下移動量) | 50 mm |
| 機体寸法(全高×全幅×奥行) | 280×275×148 mm(蓄電池装着時) |
| 質量 | 3.7 kg(蓄電池装着時) |
| 1充電作業量 | 構造用合板 t9mm 約60m / t12mm 約45m(2.5Ah・8mmストレートビット) |
| 使用可能蓄電池 | マルチボルト蓄電池(残量表示付)/BSL36A18(冷却対応) |
| 充電器 | UC18YDL2(冷却機能付)/実用充電 約19分・満充電 約25分 |
| 希望小売価格(税別・XP) | 99,200円(蓄電池+充電器+システムケースNo.4付) |
| 希望小売価格(税別・NN) | 58,800円(本体のみ/蓄電池・充電器別売) |
| 公式カタログ掲載時期 | 2020年12月現在 |
12mm軸が使えることの意味
ルータとトリマの境目は、実務では「軸径」で決まります。M3612DAはコレットチャックを差し替えて12mm・8mm・6mmの3種類を受けられるため、径の大きいストレートビットやフラッシュビットを回せます。公式の別売部品表でも、12×12のストレートビット(コードNo.0037-6429・税別3,200円)や12×12のフラッシュビット(0037-6425・税別4,000円)が用意されています。
一方でM3608DA(コードレストリマ)の軸径は8mm/6mmまでです。大径ビットを回すには軸のねじれ剛性とモーターの余力が要るため、ここは仕様として割り切られています。12mm軸のビットを1本でも使う予定があるなら、選択肢はM3612DA一択という整理になります。
本体はハンドル部の2アクションスイッチでONロックが可能、トリガを離すと自動でブレーキがかかります。ロックレバー付きでハンドルから手を離さず仮締めができ、ツインLEDライトで刃先が見えます。壁面の窓抜きや足場上のように、コードの取り回しが効かない場所を想定した作りです。
コードレストリマM3608DAとの比較
回転数だけはM3608DAが上回ります。ルータは径の大きいビットで周速を稼ぐ設計なので、これは劣位ではなく役割の違いです。逆転しているのは1充電作業量で、重くて大きいM3612DAのほうが合板t9mmで約60m対約50mと長く走ります。36Vの余力が効く領域です。石こうボードの開口切り抜きが主目的なら、専用機のHiKOKI M18DYA|18Vコードレスボードトリマのほうが軽く扱えます。
バッテリーと充電器
- 使用可能蓄電池はマルチボルト蓄電池(残量表示付)。XP仕様にはBSL36A18(冷却対応)が付属します
- 電圧・容量は36V-2.5Ah/18V-5.0Ah。同じマルチボルトを使うM3608DA・MB36DA・MB36DBと共用できます
- 充電器はUC18YDL2(冷却機能付)。実用充電 約19分/満充電 約25分
- NN(本体のみ)を選ぶ場合、蓄電池と充電器は別売。すでにマルチボルト機を持っている人向けの買い方です
- 12mm軸のビットは別売です。NN・XPとも標準付属はコレットチャック(12mm本体装着/8mm)とスパナ(23mm)まで。ストレートビット12×12は税別3,200円
- ストレートガイド・テンプレートガイド(M18)・システムケースNo.4はXP仕様のみの付属。NNには付きません
- 質量3.7kgは片手で扱う工具ではありません。1.9kgのM3608DAと同じ感覚で選ぶと重さで後悔します。面取りや小溝が主ならトリマ側を検討してください
購入先
※価格は取得時点の楽天市場の販売価格で、希望小売価格(税別・XP 99,200円/NN 58,800円)とは異なります。在庫と価格は変動します。
よくある質問
M3612DAはトリマM3608DAと何が違いますか?
取付けられるビットの軸径が違います。M3612DAは12mm/8mm/6mmの3種、M3608DAは8mm/6mmの2種です。12mm軸の大径ビットを使う窓抜きや幅広の溝加工ができるのはM3612DAだけで、その代わり質量は3.7kgとM3608DAの1.9kgのほぼ2倍になります。
1回の充電でどれくらい切れますか?
HiKOKI公式値では、マルチボルト2.5Ahと8mmストレートビットの組み合わせで、構造用合板t9mmの切断が約60m、t12mmで約45mです。トリマM3608DAの同条件t9mm約50mより長く、板厚が増えるほど差は縮まります。
回転数はトリマより低いのに問題ありませんか?
M3612DAの無負荷回転数は11,000〜25,000min-1で、M3608DAの10,000〜30,000min-1より上限が低めです。ルータは径の大きいビットを回す前提のため、刃先の周速はビット径で稼ぎます。小径ビットで仕上げ面を追い込みたい用途はトリマ側が向きます。
本体のみ(NN)を買っても使えますか?
使えますが、マルチボルト蓄電池と充電器UC18YDL2は別売です。NNの標準付属はコレットチャック(12mm本体装着/8mm)とスパナ(23mm)のみで、ストレートガイドやテンプレートガイド、システムケースはXP仕様にしか付きません。すでにマルチボルト蓄電池を持っているかどうかが分岐点です。
出典
- HiKOKI公式:コードレスルータ M3612DA(2026年8月18日取得)
- HiKOKI公式:コードレストリマ M3608DA(2026年8月18日取得)
