CR36DAとCR18DAは「同じセーバソー」という以外はほぼ別カテゴリの工具です。解体・設備更新で外径130mmクラスの太物を切るならCR36DA、手のこ代わりに細物を軽快に切るならCR18DA。切断能力は2.6倍、ストローク量は約2.5倍、質量は2.25倍の差があり、迷うとすれば「どちらの作業が主か」だけです。
- ✓軟鋼パイプの切断能力は CR36DA 外径130mm/CR18DA 外径50mm
- ✓ストローク量は CR36DA 32mm/CR18DA 13mm。太物を切る速さの差はここに出る
- ✓質量(蓄電池装着時)は CR36DA 4.5kg/CR18DA 2.0kg。取り回しはCR18DAが圧倒的
- ✓モーターは CR36DA がブラシレス+4段階速度モード、CR18DA は直流モーターで無段変速のみ
- ✓電池は CR36DA がマルチボルト専用、CR18DA は18V単独電池(BSL18XX)も使える
本ページの数値は2026年7月31日時点の各機メーカー公式製品ページに基づきます。仕様・価格は予告なく変更される場合があります。
なぜこの2機種を比較するのか
HiKOKIのコードレスセーバソーは、同じ「セーバソー」の名前で能力帯が大きく分かれています。CR36DAはマルチボルト(36V)の解体系フラッグシップ、CR18DAは18Vクラスの取り回し重視機。カタログ上は隣に並んでいますが、切れる対象がまったく違うため、「安いほう/高いほう」で選ぶと確実に外します。ここでは公式スペックの数値だけを並べて、選び分けの境界線を引きます。
スペック比較表
| 項目 | CR36DA(36V) | CR18DA(18V) |
|---|---|---|
| 電圧 | 36V(マルチボルト) | 18V(マルチボルトも可) |
| モーター | ブラシレスモーター | 直流モーター |
| 無負荷ストローク数 | 0〜1,700/2,000/2,500/3,000min-1(4モード) | 0〜3,200min-1(モード切替なし) |
| ストローク量 | 32mm | 13mm |
| 切断能力:軟鋼パイプ | 外径130mm | 外径50mm |
| 切断能力:木材 | 厚さ120mm | 厚さ50mm |
| 切断能力:軟鋼板 | 厚さ19mm | 厚さ12mm |
| 機体寸法 | 457×253×101mm | 354×179×84mm |
| 質量(蓄電池装着時) | 4.5kg | 2.0kg |
| 使用可能蓄電池 | マルチボルト蓄電池のみ | 18V(BSL18XX)+マルチボルト |
| オービタル機構 | あり | なし |
| 低振動機構 | ツイン回転式カウンタウェイト(特許) | 記載なし |
| 標準付属ブレード | No.141(S) | No.107(木材荒びき用) |
| 希望小売価格(税別) | (XPZ) ¥97,300/(NN) ¥56,500 | (XPZ) ¥63,900/(NN) ¥25,300 |
差が出るポイント①:切断能力とストローク量
最大の違いは切断能力です。軟鋼パイプで外径130mm対50mm、木材の厚さで120mm対50mm。CR18DAは「外径50mmを超える配管は守備範囲外」と割り切った設計で、逆にCR36DAは鋳鉄管やALCまで想定した能力を持ちます。
この差を裏で支えているのがストローク量(刃の往復幅)で、32mm対13mm。1往復で削り取る量が2倍以上違うため、同じ材料でも切断にかかる時間が変わります。加えてCR36DAにはオービタル機構があり、木材では刃が楕円軌道を描いて切削効率をさらに上げます。
差が出るポイント②:重量と取り回し
質量は4.5kg対2.0kg。全長も457mm対354mmで、約100mmの差があります。CR18DAは「全長が短く重心が手元にある」設計をメーカー自身が訴求しており、片手保持や脚立上での作業を想定した機体です。CR36DAは両手でしっかり構えて押し当てる前提の重量級で、頭上作業を長時間続ける使い方には向きません。
速度制御も性格差に出ます。CR36DAはブラシレス制御で低速・中速・高速・最高速の4モードを持ち、ステンレス、鉄パイプ・鋳鉄管、ALC・石こうボード・木材と素材別に回転数を割り当てられます。CR18DAは直流モーターで、モード切替はなく最高0〜3,200min-1の無段変速のみです。
差が出るポイント③:バッテリー資産
- CR36DA:マルチボルト蓄電池専用。18V単独電池(BSL18XX)は装着不可
- CR18DA:18V(BSL18XXシリーズ)とマルチボルト蓄電池の両方に対応
- どちらもBSL3620/BSL3626/BSL3660、BSL14XXシリーズは使用不可
- セット品の付属電池はいずれもBSL36A18X(36V-2.5Ah/18V-5.0Ah)、充電器はUC18YDL2
18V資産だけを持っている人がCR36DAを導入するとバッテリーの買い足しが必要になります。逆にCR18DAは18V電池をそのまま流用できるため、追加投資が本体のみ(NN・税別¥25,300)で済むケースが多くなります。
- 性能差が大きいため、「安いCR18DAで太物も」は成立しません。外径50mm超のパイプを切る予定があるならCR36DA一択です。
- CR36DAはブレードNo.141(S)=金属向けが標準付属。木材主体ならブレードを別途用意します。
- CR18DAはブラシレスではないため、使用頻度が高いとカーボンブラシの交換が発生します。
- 36Vクラスには別型番のCR36DMA/CR36DSAもあります。本記事はCR36DAの公式値のみを扱っています。
- 10.8VクラスのセーバソーはCR12DAで、本記事の比較対象には含みません。
結論:どちらを選ぶか
解体・設備更新で太物を数多く切るならCR36DA。外径130mmまでの切断能力、ストローク量32mm、4段階の速度モード、ツイン回転式カウンタウェイトによる低振動化は、作業時間そのものを短くします。質量4.5kgは対価です。
手のこの置き換えとして細物を軽快に切るならCR18DA。2.0kg・全長354mmの機動力と、18V電池をそのまま使える互換性が効きます。ジグソーブレードをアタッチメントなしで装着できる点も、DIYや内装工事では実用的です。
購入先
CR36DA(36V マルチボルト)
CR18DA(18V)
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よくある質問
CR36DAとCR18DAの一番大きな違いは何ですか?
切断能力です。軟鋼パイプでCR36DAが外径130mm、CR18DAが外径50mm。木材の厚さでも120mm対50mmと2倍以上の差があります。これを支えるストローク量も32mm対13mmで、太物を切る速さが根本的に違います。
CR18DAでは切れない材料は何ですか?
外径50mmを超える軟鋼パイプ、厚さ50mmを超える木材、厚さ12mmを超える軟鋼板はメーカー公表の切断能力を超えます。これらを切る必要があるならCR36DAが該当します。
18Vの電池しか持っていない場合はどちらを選ぶべきですか?
CR18DAです。CR18DAは18V(BSL18XXシリーズ)とマルチボルト蓄電池の両方に対応します。CR36DAはマルチボルト蓄電池専用のため、18V単独電池では動かず、バッテリーの買い足しが必要になります。
重量の差はどのくらいありますか?
蓄電池装着時でCR36DAが4.5kg、CR18DAが2.0kgです。全長も457mm対354mmで約100mmの差があり、片手作業や頭上作業ではCR18DAが明確に有利です。
出典・関連ページ
スペック値の出典:HiKOKI公式 CR36DA 製品ページ/HiKOKI公式 CR18DA 製品ページ(いずれも2026年7月31日確認)
関連:HiKOKI CR36DA 図鑑/HiKOKI CR18DA 図鑑/マキタ JR001G(40Vmax レシプロソー)/電動工具の選び方 完全ガイド
