コードレス丸のこの最大切込み深さは、バッテリーの電圧ではなく「のこ刃の外径」でほぼ決まる。125mm刃の機種は10.8Vでも40Vmaxでも90°時47mm、165mm刃の機種は18Vでも40Vmaxでも90°時66mm。電圧を上げても切れる深さは増えず、増えるのは回転数・切断スピード・粘りのほうである。このページは主要7機種の切込み深さをメーカー公式値で並べ、どの刃径を選ぶべきかを判断できるようにしたデータページ。
この記事のポイント
- ✓125mm刃クラスは全機種そろって90°時47mm/45°時30mm。電圧が10.8V・18V・36V・40Vmaxのどれでも同じ。
- ✓165mm刃クラスも全機種そろって90°時66mm/45°時46mm。刃径が上がると深さが+19mm伸びる。
- ✓電圧差が効くのは無負荷回転数と質量。125mmクラスで4,500〜7,000min⁻¹、質量2.3〜2.8kgの開きがある。
- ✓2×4材(厚さ38mm)の直角切りは125mm刃でも足りるが、45°の斜め切りでは125mm刃は30mmまでで届かない。
データ基準日:2026年8月2日時点のメーカー公式製品ページ掲載値。価格は本体のみ(バッテリー・充電器別売)の希望小売価格/標準小売価格(いずれも消費税別)。
125mm刃クラス 4機種の切込み深さ・スペック
| 型番 | 電圧 | のこ刃外径 | 90°切込み | 45°切込み | 傾斜(きわ切り) | 無負荷回転数 | 質量 | 本体のみ価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| HiKOKI C1205DA | 10.8V | 120〜125mm | 47mm | 30mm | 逆15°時 20mm | 4,500min⁻¹ | 2.3kg | 39,500円 |
| マキタ HS474D | 18V | 125mm | 47mm | 30mm | 左15°時 20mm | 5,400min⁻¹ | 2.7kg | 45,900円 |
| HiKOKI C3605DB(SK) | 36V | 125mm | 47mm | 30mm | 逆15°時 20mm | 7,000/3,500min⁻¹ | 2.8kg | 46,900円 |
| マキタ HS007G | 40Vmax | 125mm | 47mm | 30mm | 左5°時 40mm | 6,000/4,500min⁻¹ | 2.7kg | 42,800円 |
4機種とも90°47mm・45°30mm で完全に横並び。電圧は10.8Vから40Vmaxまで4段階に分かれているが、切込み深さの差はゼロである。違いが出るのは回転数(4,500〜7,000min⁻¹)と質量(2.3〜2.8kg)、そして傾斜側の仕様で、HiKOKI 2機種とマキタ HS474D が「逆/左15°で20mm」のきわ切り寄りなのに対し、マキタ HS007G は「左5°で40mm」と設計思想が異なる。
165mm刃クラス 3機種の切込み深さ・スペック
| 型番 | 電圧 | のこ刃外径 | 90°切込み | 45°切込み | 傾斜(逆/左5°) | 無負荷回転数 | 質量 | 本体のみ価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| HiKOKI C1806DB | 18V/36V両用 | 165mm | 66mm | 46mm | 逆5°時 57mm | 4,500/2,500min⁻¹ | 3.2kg | 46,700円 |
| HiKOKI C3606DB | 36V | 165mm | 66mm | 46mm | 逆5°時 57mm | 5,600/4,300/2,000min⁻¹ | 3.3kg | 50,400円 |
| マキタ HS001G | 40Vmax | 165mm | 66mm | 46mm | 左5°時 42mm | 5,500/4,100min⁻¹ | 3.3kg | 49,800円 |
こちらも3機種そろって90°66mm・45°46mm。125mm刃クラスに対して90°で+19mm、45°で+16mm深くなる。この+19mmが、2×4材の斜め切りや、厚さ45〜60mm級の垂木・梁材を一発で落とせるかどうかの分かれ目になる。なお C1806DB はマルチボルト(36V)と18Vリチウムイオン電池の両方が使える設計で、18V資産からの移行がしやすい。
図解:90°最大切込み深さの横断比較
図解:本体のみ価格(税別・メーカー公表値)
材料の厚さから刃径を選ぶ
切込み深さは「材料の厚さ+数mmの余裕」があれば足りる。代表的な材料に当てはめると次のようになる。
| 切りたい材料 | 厚さ | 125mm刃(90°47mm) | 165mm刃(90°66mm) |
|---|---|---|---|
| 合板・構造用合板 | 12〜24mm | ○ 余裕あり | ○ 余裕あり |
| 2×4材(SPF)直角切り | 38mm | ○ 9mmの余裕 | ○ 28mmの余裕 |
| 2×4材 45°斜め切り | 38mm | × 45°時30mmで不足 | ○ 45°時46mm |
| 垂木・胴縁(45mm角) | 45mm | △ 余裕2mm | ○ 余裕21mm |
| 2×6・2×8材の縦使い、60mm級 | 60mm | × 届かない | ○ 余裕6mm |
つまりDIYの棚・什器づくりや内装リフォームの造作なら125mm刃で足り、45°の留め切りや45mm超の構造材を扱うなら165mm刃という切り分けになる。125mm刃クラスは最軽量のHiKOKI C1205DAで2.3kgと片手でも扱える重さなので、脚立上や狭所の作業では刃径を落とすメリットのほうが大きい場面も多い。
⚠ 数値を比べるときの注意点
- 「1充電当たりの作業量」は機種ごとに測定材料も電池容量も異なる(例:C1205DA=SPF 2×4材/5.0Ah 約430本、HS474D=2×10材/6.0Ah 約390本、HS001G=合板12mm厚 約180本)。本数だけを並べても電池持ちの優劣にはならない。
- 傾斜側の切込み値は角度定義が機種で違う。125mm刃クラスの「逆/左15°時20mm」はきわ切り用、マキタ HS007G の「左5°時40mm」やHS001Gの「左5°時42mm」は微傾斜時の値で、同じ列に見えても比較対象が同一ではない。
- 質量はいずれもバッテリー装着時の公式値(のこ刃・付属品は含まない場合がある)。装着する電池の容量を変えると実際の重さは変わる。
対応バッテリーと拡張性
同シリーズで使えるバッテリー(公式表記)
- HiKOKI C1205DA:10.8Vリチウムイオン電池(BSL12XXシリーズ)。標準セットはBSL1250MBT+UC12SDL(約30分)。
- HiKOKI C3605DB(SK)/C3606DB:マルチボルト蓄電池(残量表示付)。BSL36A18BX+UC18YDL2で実用充電約19分/満充電約25分。
- HiKOKI C1806DB:マルチボルト蓄電池に加えて18Vリチウムイオン電池(BSL18XXシリーズ)も使用可。18V資産を活かせる唯一の165mm機。
- マキタ HS474D:18V(BL18XXシリーズ)。セット品はBL1860B+DC18RF(実用充電約27分/フル約40分)。
- マキタ HS001G/HS007G:40Vmax(BL4020・BL4025・BL4040・BL4040F推奨)。DC40RAで実用充電19分/フル28分。
個別ページで詳細を見る
- HiKOKI C1205DA 図鑑(10.8V・125mm・2.3kg)
- HiKOKI C3606DB 図鑑(36V・165mm・3モード)
- マキタ HS001G 図鑑(40Vmax・165mm)
- 丸のこの選び方ガイド
- 電動工具の選び方 完全ガイド(ピラーページ)
購入先・最新価格
【PR】以下のリンクは楽天アフィリエイト/Amazonアソシエイトのリンクです。価格は変動するため、必ずリンク先で最新価格を確認してください。
HiKOKI C3606DB(36V・165mm)
HiKOKI 36Vコードレス丸のこ C3606DB(NN) 本体のみ 黒鯱チップソー搭載(電池・充電器別売)
参考価格(楽天市場・2026年8月2日時点):29,300円
165mm・36Vマルチボルト機。90°切込み66mm。
マキタ HS001G(40Vmax・165mm)
マキタ HS001GZ 40Vmax 充電式マルノコ 165mm 本体のみ 鮫肌チップソー付(バッテリ・充電器別売)
参考価格(楽天市場・2026年8月2日時点):35,377円
165mm・40Vmax機。90°切込み66mm。
HiKOKI C1205DA(10.8V・125mm)
HiKOKI コードレス丸のこ C1205DA(NN) 本体のみ チップソー付(バッテリ・充電器別売)
参考価格(楽天市場・2026年8月2日時点):23,100円
125mm・10.8V機。90°切込み47mm。
よくある質問
Q. バッテリーの電圧を上げれば切込み深さは深くなりますか?
A. なりません。最大切込み深さはのこ刃の外径とベースの構造で決まる機械的な寸法で、電圧とは無関係です。実際、125mm刃の4機種は10.8V(C1205DA)から40Vmax(HS007G)まで電圧が違っても90°時47mm・45°時30mmで同一、165mm刃の3機種も18V/36V(C1806DB)から40Vmax(HS001G)まで90°時66mm・45°時46mmで同一です。電圧を上げて伸びるのは無負荷回転数と重負荷時の粘り、そして1充電あたりの作業量です。
Q. 125mm刃の丸のこで2×4材は切れますか?
A. 直角(90°)切りなら切れます。2×4材の厚さは38mmで、125mm刃クラスの90°切込み47mmに対して9mmの余裕があります。ただし45°の斜め切りでは切込みが30mmに落ちるため38mmの2×4材は貫通できません。留め切りを多用するなら165mm刃クラス(45°時46mm)を選んでください。
Q. 165mm刃クラスはどれくらい重くなりますか?
A. 公式値で C1806DB が3.2kg、C3606DB と HS001G が3.3kg。125mm刃クラスは C1205DA 2.3kg、HS474D と HS007G が2.7kg、C3605DB(SK) が2.8kgです。最軽量のC1205DAと165mm機の差はおよそ1kgで、脚立上や頭上作業が多い現場ではこの差が効いてきます。
Q. 「きわ切り」の逆傾斜と、45°傾斜は何が違いますか?
A. 45°傾斜は留め切り(斜めの切断)用、逆傾斜(きわ切り)は壁際ぎりぎりまで刃を寄せて切るための機能です。125mm刃クラスのHiKOKI C1205DA・C3605DB(SK)は逆15°時20mm、マキタ HS474D は左15°時20mm。165mm刃クラスは逆5°時57mm(C1806DB・C3606DB)、マキタ HS001G は左5°時42mmと角度の設定自体が異なるため、壁際作業の頻度が高い場合は角度と深さの両方を確認してください。
関連ページ
出典
- HiKOKI(工機ホールディングス)公式製品ページ:コードレス丸のこ C1205DA/C1806DB/C3606DB、コードレスリフォーム用丸のこ C3605DB(SK)(2026年8月2日閲覧)
- 株式会社マキタ 公式製品情報:HS474D/HS001G/HS007G(2026年8月2日閲覧)
