結論から言えば、高力ボルトM20クラスまで扱うならWR36DE、タイヤ交換や配管の仮締めが主でとにかく軽く速く回したいならWR36DHです。どちらも36Vマルチボルト・四角ドライブ12.7mm・IP56で共通していますが、出力(630N・m 対 350N・m)と体格(2.7kg/169mm 対 2.0kg/144mm)が明確に分かれています。
この記事のポイント
- ✓WR36DE=最大締付け630N・m/ゆるめ900N・m。高力ボルトM20・普通ボルトM24まで対応
- ✓WR36DH=最大締付け350N・m/ゆるめ650N・m。2.0kg・144mmと一回り小さい
- ✓回転数・打撃数はWR36DHが上(3,000/4,100min-1 対 2,400/3,400min-1)。速度で稼ぐ設計
- ✓本体のみ希望小売価格はWR36DEが46,800円/WR36DHが38,500円(いずれも税別)
- ✓電池・充電器・先端規格(12.7sq)は共通。買い増しでも資産を無駄にしない
本ページのスペックはすべてHiKOKI公式製品ページおよび公式カタログPDFの公表値です。データ基準日: 2026年7月28日時点。
WR36DE と WR36DH スペック比較表
| 項目 | WR36DE | WR36DH |
|---|---|---|
| 電池電圧 | 36V(マルチボルト) | 36V(マルチボルト) |
| 最大締付けトルク | 630N・m | 350N・m |
| 最大ゆるめトルク | 900N・m | 650N・m |
| 締付能力(普通ボルト) | M10〜M24 | M10〜M20 |
| 締付能力(高力ボルト) | M10〜M20 | M10〜M16 |
| 先端形状 | 四角ドライブ 12.7mm | 四角ドライブ 12.7mm |
| 無負荷回転数(最大段) | 0〜2,400 min-1 | 0〜3,000 min-1 |
| 打撃数(最大段) | 0〜3,400 min-1 | 0〜4,100 min-1 |
| 全長 | 169mm | 144mm |
| 質量(蓄電池装着時) | 2.7kg | 2.0kg |
| 振動3軸合成値 | 13.5m/s2 | 14.9m/s2 |
| 防じん・耐水 | IP56 | IP56 |
| 1充電あたり(M16×55/1.5秒・2.5Ah) | 約240本 | 約280本 |
| 本体のみ(NN)希望小売価格 | 46,800円(税別) | 38,500円(税別) |
| フルセット希望小売価格 | 109,200円(税別) | 95,300円(税別) |
| ボディカラー | アグレッシブグリーン | アグレッシブグリーン/ストロングブラック |
| カタログ掲載時期 | 2023年10月現在 | 2023年7月現在 |
トルクで見る差
締付けトルクは1.8倍の開きがありますが、注目すべきは測定条件そのものが違う点です。WR36DEはM24高力ボルトを5秒、WR36DHはM20高力ボルトを3秒という条件での値なので、数値の比はそのまま実作業の比にはなりません。判断材料としては、公式が定める締付能力(対応ボルトサイズ)のほうが実用的です。高力ボルトでWR36DEはM20まで、WR36DHはM16までと明確に線が引かれています。
速度と体格で見る差
WR36DHはトルクで劣る代わりに、回転数で25%、打撃数で約21%上回ります。加えて全長が25mm短く700g軽い。「規定トルクの範囲内で、いかに速く数をこなすか」という作業ではWR36DHが有利になります。1充電あたりの作業量(M16×55のF10Tボルト・締付け1.5秒・2.5Ah)も約280本対約240本でWR36DHが上です。
どちらを選ぶか(用途別の判断)
WR36DEを選ぶべき人
鉄骨・重量物・建設機械など高力ボルトM20クラスまで扱う人。固着したボルトのゆるめが多く、900N・mの余力が効く現場。多少の重さより「回らない場面を作らない」ことを優先する場合です。
WR36DHを選ぶべき人
自動車のホイールナット、配管、小〜中径ボルトの仮締めが中心の人。頭上作業や狭所での取り回しが多く、2.0kg・144mmの差が効く場合。本体のみで8,300円(税別・希望小売価格ベース)安く、回転・打撃も速いので、必要トルクが350N・m以内に収まるならこちらが合理的です。
🔋 バッテリー互換情報
両機ともマルチボルト蓄電池専用で、セット品はBSL36A18BX×2個+UC18YDL2という同じ構成です。つまり1台目のセット品を買えば、2台目は本体のみで足りる設計になっています。
従来のBSL3620/3625/3626/3660・BSL18XX・BSL14XXシリーズは両機とも使用不可(公式注記)。
型番差はBSL36A18 と BSL36B18 の違いを参照してください。
⚠ 購入前の注意点
- 両機ともソケットは別売。四角ドライブ12.7mm対応のインパクト用ソケットが必要です。
- トルク値は測定条件が機種ごとに異なるため、630対350という比をそのまま実力差とみなさないでください。判断は締付能力(対応ボルトサイズ)で行うのが確実です。
- ホイールナットなど規定トルクがある用途では、インパクトレンチは仮締めまで・本締めはトルクレンチが原則です。
- 振動3軸合成値はWR36DE 13.5m/s2、WR36DH 14.9m/s2。軽いWR36DHのほうが振動値は高い点は長時間作業では見落とせません。
購入先
WR36DE 本体のみ(NN)
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楽天で最新価格を見るよくある質問
WR36DEとWR36DHはどちらが新しいですか?
公式カタログPDFの掲載時期はWR36DHが2023年7月現在、WR36DEが2023年10月現在です。ただし両機は上位・下位の関係で、後継・旧型の関係ではありません。用途に応じて併売されています。
WR36DEとWR36DHでソケットは共用できますか?
できます。両機とも先端形状は四角ドライブ12.7mm(12.7sq)で共通です。同じインパクト用ソケットをそのまま使い回せます。
バッテリーは共用できますか?
できます。両機ともマルチボルト蓄電池専用で、セット品の付属電池はどちらもBSL36A18BX、充電器はUC18YDL2です。1台目のセット品を買えば、2台目は本体のみで運用できます。
タイヤ交換だけならどちらで十分ですか?
WR36DHで足りるケースが大半です。公式もオートストップの段2・段3の用途に「自動車のホイールナットや配管の仮締め作業など」を挙げています。ただし固着したナットを外す機会が多い場合は、ゆるめトルク900N・mのWR36DEに余裕があります。
価格差はどのくらいありますか?
本体のみ(NN)の希望小売価格でWR36DE 46,800円、WR36DH 38,500円(いずれも税別)で、差は8,300円です。フルセットではWR36DE 109,200円、WR36DH 95,300円(税別)で13,900円差になります。実売価格は変動するため各商品カードで最新を確認してください。
振動が少ないのはどちらですか?
公式の振動3軸合成値ではWR36DEが13.5m/s²、WR36DHが14.9m/s²で、WR36DEのほうが低い値です。軽い機種のほうが振動値が高くなっている点に注意してください。
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出典
HiKOKI(工機ホールディングス)公式製品ページ「コードレスインパクトレンチ:WR36DE」(カタログPDF 2023年10月現在)および「コードレスインパクトレンチ:WR36DH」(カタログPDF 2023年7月現在)。WR36DE 公式ページ / WR36DH 公式ページ(いずれも2026年7月28日確認)
