HiKOKIのコードレス電源は、従来の「マルチボルト蓄電池」と、出力を2,160Wへ引き上げた新系統「T-PWR(ティーパワー)バッテリー」の2系統に分かれています。36V-4.0Ah同士で比べると、T-PWRのBSL3640MVTは出力が1.5倍・質量は40g軽く、これから買い足すなら基本はT-PWR側が有利です。一方でT-PWRには公式に非対応機種が設定されているため、手持ちの工具が使えるかどうかが選定の分かれ目になります。
この記事でわかること
- ✓ 現行8型番(マルチボルト4/T-PWR4)の容量・出力・質量・充電時間の全数値
- ✓ 出力は1,080W/1,440W(マルチボルト)に対しT-PWRは2,160Wの一律
- ✓ 同じ36V-4.0AhならBSL3640MVTが40g軽く、出力は1.5倍
- ✓ 型番末尾「B」はBluetooth機能あり(価格差は約2,900〜3,100円)
- ✓ T-PWRには非対応機種があり、BSL3650MVT/MVBTは2026年秋発売予定
掲載スペックはすべてHiKOKI公式製品ページの値です(2026年8月10日時点)。希望小売価格は消費税別。
現行8型番 早見表
| 形名 | 系統 | 電圧-容量 | 出力 | 寸法 (mm) | 質量 | 充電時間 | Bluetooth | 希望小売価格 (税別) | コードNo. |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| BSL36A18X | マルチボルト | 36V-2.5Ah / 18V-5.0Ah | 1,080W | 118×80×71 | 740g | 約19分 / 約25分 | — | 27,300円 | 0037-9241 |
| BSL36A18BX | マルチボルト | 36V-2.5Ah / 18V-5.0Ah | 1,080W | 118×80×71 | 740g | 約19分 / 約25分 | あり | 30,100円 | 0037-9242 |
| BSL36B18X | マルチボルト | 36V-4.0Ah / 18V-8.0Ah | 1,440W | 134×83×77 | 1,020g | 約30分 / 約40分 | — | 31,200円 | 0037-9243 |
| BSL36B18BX | マルチボルト | 36V-4.0Ah / 18V-8.0Ah | 1,440W | 134×83×77 | 1,020g | 約30分 / 約40分 | あり | 34,200円 | 0037-9244 |
| BSL3640MVT | T-PWR | 36V-4.0Ah / 18V-8.0Ah | 2,160W | 134×83×77 | 980g | 約40分 | — | 33,000円 | 0038-1989 |
| BSL3640MVBT | T-PWR | 36V-4.0Ah / 18V-8.0Ah | 2,160W | 134×83×77 | 980g | 約40分 | あり | 35,900円 | 0038-1992 |
| BSL3650MVT | T-PWR | 36V-5.0Ah / 18V-10.0Ah | 2,160W | 127×83×76 | 960g | 約50分 | — | 36,000円 | 0038-3725 |
| BSL3650MVBT | T-PWR | 36V-5.0Ah / 18V-10.0Ah | 2,160W | 127×83×76 | 960g | 約50分 | あり | 39,100円 | 0038-3726 |
出典:HiKOKI公式製品ページ(2026年8月10日確認)。充電時間はマルチボルト蓄電池が「実用充電 / 満充電」の2値、T-PWRバッテリーは1値のみの公表で、公表基準が異なります。急速充電器UC36YSL2/UC18YDML/UC18YDL2使用時の値。BSL3650MVT/BSL3650MVBTは2026年秋発売予定。
マルチボルト蓄電池とT-PWRバッテリーは何が違うのか
いちばん大きい違いは出力(W)です。マルチボルト蓄電池は容量に比例して1,080W(2.5Ah)と1,440W(4.0Ah)に分かれますが、T-PWRバッテリーは4.0Ahでも5.0Ahでも一律2,160Wを公表しています。つまり同じ36V-4.0AhでもBSL3640MVTはBSL36B18Xの1.5倍の出力です。高負荷の丸のこ・グラインダ・ハンマドリルほど、この差が連続作業時の粘りに効いてきます。
公表出力(W)の比較
もうひとつの違いは質量と寸法です。36V-4.0Ah同士(BSL36B18XとBSL3640MVT)は寸法が134×83×77mmで完全に同じですが、質量は1,020g対980gでT-PWRが40g軽くなっています。さらに36V-5.0AhのBSL3650MVTは容量が25%増えているのに質量960g・寸法127×83×76mmと、4.0Ah機より小さく軽いという逆転が起きています。
充電時間は従来のマルチボルトのほうが速い場合がある
ここは公表基準が揃っていないため注意が必要です。マルチボルト蓄電池は「実用充電/満充電」の2値を公表していて、BSL36B18Xは約30分(実用)/約40分(満充電)。対してT-PWRのBSL3640MVTは約40分の1値のみです。満充電同士なら同等ですが、実用充電で回す現場では従来型のほうが1サイクル10分速い計算になります。急いで回すスタイルなら、この差は無視できません。
型番末尾の「B」はBluetooth機能の有無
BSL36A18X→BSL36A18BX、BSL3640MVT→BSL3640MVBTのように、末尾に「B」が入る型番はBluetooth機能付きです。電気的な性能(電圧・容量・出力・質量・充電時間)はすべて同一で、差は機能と価格だけ。価格差は税別で2,800〜3,100円です。集じん機の連動や工具の管理をしないのであれば、無印を選んで本数を増やすほうが実利があります。同容量帯での選び分けはBSL3640MVTとBSL36B18Xの比較でも整理しています。
用途別の選び分け
軽さ最優先・インパクト中心
BSL36A18X(740g・118×80×71mm)。8型番で最軽量かつ最小。実用充電約19分で回転も速い。
高負荷の丸のこ・グラインダ
BSL3640MVT(2,160W・980g)。同容量のBSL36B18Xより出力1.5倍で40g軽い。
連続稼働時間を最大化したい
BSL3650MVT(36V-5.0Ah・960g)。最大容量なのに最軽量クラス。ただし2026年秋発売予定。
既存のマルチボルト機を使い続ける
BSL36B18X。非対応リストの心配がなく、実用充電約30分と充電も速い。
バッテリー互換と充電器の対応
⚠ 購入前の注意点
- BSL3650MVT/BSL3650MVBTは2026年秋発売予定です(2026年8月10日時点のHiKOKI公式表記)。今すぐ必要ならBSL3640MVT系かBSL36B18X系を選びます。
- 充電時間の公表基準が2系統で異なります(マルチボルト=実用/満充電の2値、T-PWR=1値)。数値をそのまま並べて比較しないでください。
- T-PWRは非対応機種があります。手持ちの工具が対象かどうかを必ず先に確認してください。
- 蓄電池は必ずHiKOKI純正品を使用してください。非純正品は発熱・発火の原因になります。
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価格は変動します。購入前に販売ページで最新の価格・純正品かどうかを必ずご確認ください。
よくある質問
T-PWRバッテリーは今持っているマルチボルト機でそのまま使えますか?
多くのマルチボルト機で使えますが、公式に「ご使用いただけない製品」が設定されています。旧型の丸のこ・ブロワ・クリーナ・集じん機など一部機種が対象です。手持ちの型番がリストに含まれていないかを、HiKOKI公式の各T-PWRバッテリー製品ページで先に確認してください。
BSL36B18XとBSL3640MVTは同じ4.0Ahですが、どちらを買うべきですか?
高負荷作業が多いならBSL3640MVT(出力2,160W・980g)です。BSL36B18Xの1,440Wに対して1.5倍の出力で、40g軽くなります。逆に実用充電の速さを重視する、または非対応機種を持っている場合はBSL36B18X(実用充電約30分・税別31,200円)が確実です。価格差は税別1,800円です。
型番の末尾に付く「B」と「X」は何を意味しますか?
「B」はBluetooth機能ありを示します(BSL36A18X→BSL36A18BX、BSL3640MVT→BSL3640MVBT)。電圧・容量・出力・質量・充電時間はB付きと無印で完全に同一で、差は機能と価格(税別2,800〜3,100円)だけです。
出典
- HiKOKI公式 蓄電池・充電器 製品ページ(BSL36A18X/BSL36A18BX/BSL36B18X/BSL36B18BX/BSL3640MVT・BSL3640MVBT/BSL3650MVT/BSL3650MVBT/UC18YDL2)2026年8月10日確認
- 本記事の電圧・容量・出力・寸法・質量・充電時間・希望小売価格・コードNo.はすべて上記の公式ページに掲載された値です。
電動工具の選び方の全体像は電動工具ガイドにまとめています。
