HiKOKIのコードレスセーバソーは、質量が軽い機種ほど切断能力が低い、とは限りません。2.9kgのCR36DMAは木材を厚さ255mmまで切れる一方、4.5kgのCR36DAは厚さ120mmまで。重さと能力が逆転しているのは、CR36DMAが新しい世代のブラシレス機だからです。解体・設備・電気工事のどれをやるかで、選ぶべき1台とストローク量が変わります。現行5機種の公式スペックを1枚に並べました。
この記事でわかること
- ✓ 現行5機種の切断能力・ストローク量・ストローク数・全長・質量を公式値で横並び比較
- ✓ 木材の切断能力は255mm(CR36DMA/CR36DSA)と120mm(CR36DA)で2倍の差
- ✓ 最軽量は1.5kgのCR12DA、最重量は4.5kgのCR36DA
- ✓ ストローク量32mm組と13mm組で用途がはっきり分かれる理由
- ✓ 36V・18V・10.8Vで蓄電池が分かれる点
掲載の数値はすべてHiKOKI公式製品ページの公表値です(2026年8月10日時点)。質量はいずれも蓄電池装着時、全長は機体寸法の全長を採用しています。
現行5機種のスペック早見表
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| 型番 | 電圧クラス | ストローク量 | 最高ストローク数 | 木材の切断能力 | 軟鋼パイプ | 軟鋼板 | 全長 | 質量 | 購入 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| CR36DMA | マルチボルト36V/18V | 29mm | 0〜3,000min-1 | 厚さ255mm | 外径130mm | 厚さ19mm | 361mm | 2.9kg | Amazonで見る |
| CR36DSA | マルチボルト36V/18V | 32mm | 0〜2,600min-1 | 厚さ255mm | 外径130mm | 厚さ19mm | 470mm | 4.3kg | Amazonで見る |
| CR36DA | マルチボルト36V/18V | 32mm | 0〜3,000min-1 | 厚さ120mm | 外径130mm | 厚さ19mm | 457mm | 4.5kg | Amazonで見る |
| CR18DA | 18V | 13mm | 0〜3,200min-1 | 厚さ50mm | 外径50mm | 厚さ12mm | 354mm | 2.0kg | Amazonで見る |
| CR12DA | 10.8V | 13mm | 0〜3,200min-1 | 厚さ50mm | 外径50mm | 厚さ12mm | 335mm | 1.5kg | Amazonで見る |
出典:HiKOKI公式製品ページ(2026年8月10日確認)。最高ストローク数は速度モードの最速値。質量は蓄電池装着時の値で、CR36DMA/CR36DSAはBSL36A18X装着時。切断能力はいずれも公式の「能力」欄の値です。
木材の切断能力と質量は比例していない
木材の切断能力(公式「能力」欄)とカッコ内は質量
注目すべきはCR36DMAです。2.9kgで木材255mmという組み合わせは、4.5kgで120mmのCR36DAと比べると、軽くて能力が高いという逆転になっています。同じマルチボルト36Vでも、後発のCR36DMAとCR36DSAが切断能力255mmまで引き上げられたためです。
一方でパイプ・軟鋼板の能力は36Vクラス3機種で共通(軟鋼パイプ外径130mm/軟鋼板厚さ19mm)。36Vクラスの中では、木材の厚物を切るかどうかだけが分岐点になります。
ストローク量32mm組と13mm組で用途が分かれる
ストローク量は刃が1往復で動く距離で、大きいほど太物・厚物を速く切れます。CR36DSAとCR36DAが32mm、CR36DMAが29mm、CR18DAとCR12DAが13mm。13mm組は解体作業ではなく、配管の切断や仕上げの端材処理といった軽作業向けです。切断能力が軟鋼パイプ外径50mm・木材厚さ50mmで止まるのも、この寸法から来ています。
逆に最高ストローク数は13mm組のほうが速く、CR18DA・CR12DAは0〜3,200min-1。ストローク数が多い=切断が速い、ではありません。1往復あたりの切削量が小さいぶん回転を上げているだけなので、太物では32mm組に届きません。
36Vクラス3機種の選び分け
CR36DMAは全長361mm・質量2.9kgと36Vクラスで最も取り回しがよく、それでいて木材255mmまで対応します。天井裏や床下など姿勢が制限される場所ではこれが最有力です。CR36DSAは全長470mm・4.3kgと大柄ですが、ストローク量32mmでCR36DMAより1往復あたりの切削量が大きい構成。両者の詳しい差はCR36DSA vs CR36DMAの比較で扱っています。
CR36DAは最高ストローク数0〜3,000min-1・ストローク量32mmで、パイプ・軟鋼板の能力は他の36V機と同等。ただし木材の切断能力が厚さ120mmにとどまるため、厚物の解体が主目的ならCR36DMAかCR36DSAを選んだほうが確実です。
18VのCR18DAと10.8VのCR12DAはどちらも13mmストローク
この2機種は切断能力(軟鋼パイプ外径50mm/木材厚さ50mm/軟鋼板厚さ12mm)もストローク量13mmも最高ストローク数0〜3,200min-1も同じで、違うのは電圧・全長・質量だけです。CR18DAが354mm・2.0kg、CR12DAが335mm・1.5kg。片手で扱える軽さを最優先するならCR12DAですが、連続作業のスタミナでは18Vが有利です。詳細はCR36DA vs CR18DAとCR12DAの図鑑ページも合わせて確認してください。
⚠ 選ぶ前に確認したいこと
- 切断能力は公式の「能力」欄の上限値です。刃の種類・切断材の硬さ・押し付け方で実際の作業性は変わります。
- 1充電あたりの作業量は蓄電池の容量で変わります。公式値はいずれも2.5Ah(マルチボルト)または5.0Ah基準です。
- 質量はすべて蓄電池装着時で、装着する蓄電池によって前後します。
- セーバソーは刃が露出したまま前後に動く工具です。切断材の固定と刃の飛び出し量の確認を必ず行ってください。
- 公式の仕様・価格は予告なく変更される場合があります(2026年8月10日時点)。
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価格は変動します。購入前に販売ページで最新の価格・純正品かどうかを必ずご確認ください。
一緒に揃えたい消耗品|セーバソーブレードは「刃厚」で1枚あたりの単価が1.4倍変わる
セーバソーは本体よりブレードの消費で費用が決まる道具です。同じ全長200mmの解体用でも、刃厚0.9mmのNo.202CWは5枚入3,000円(1枚あたり約600円)、刃厚1.3mmのNo.222CWは5枚入4,300円(同約860円)で、約1.43倍の差があります。薄刃は切り込みが軽く曲面追従に強い一方、厚刃は釘入り材や厚物での折損に強い、という住み分けです。木工解体用のNo.135〜137は2枚入のため初期費用は安く見えますが、1枚あたりは700〜950円で、まとめ買い前提の解体用5枚入より割高になります。
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| ブレードNo./用途 | 全長 (mm) | 刃厚 (mm) | 入数 (枚) | コードNo. | 希望小売 (税別) | 1枚あたり | 購入 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| No.135 木工解体用 | 150 | 1.3 | 2 | 0037-8016 | ¥1,400 | 約700円 | Amazon |
| No.136 木工解体用 | 200 | 1.3 | 2 | 0037-8017 | ¥1,700 | 約850円 | Amazon |
| No.137 木工解体用 | 225 | 1.3 | 2 | 0037-8018 | ¥1,900 | 約950円 | Amazon |
| No.202CW 解体用 | 200 | 0.9 | 5 | 0037-7274 | ¥3,000 | 約600円 | Amazon |
| No.203CW 解体用 | 250 | 0.9 | 5 | 0037-7275 | ¥3,600 | 約720円 | Amazon |
| No.204CW 解体用 | 300 | 0.9 | 5 | 0037-7276 | ¥4,200 | 約840円 | Amazon |
| No.222CW 解体用 | 200 | 1.3 | 5 | 0037-6974 | ¥4,300 | 約860円 | Amazon |
| No.223CW 解体用 | 250 | 1.3 | 5 | 0037-6975 | ¥5,500 | 約1,100円 | Amazon |
| No.224CW 解体用 | 300 | 1.3 | 5 | 0037-6976 | ¥6,400 | 約1,280円 | Amazon |
出典: HiKOKI公式 アクセサリ「セーバソーブレード(木工解体用)」「セーバソーブレード(解体用)刃厚0.9mm/1.3mm」の各仕様表(2026年9月3日確認)。価格は希望小売価格(消費税別)です。
マキタ側の現行6型番はマキタ 充電式レシプロソー 6型番 早見表で比べられます。
よくある質問
HiKOKIのセーバソーで一番切断能力が高いのはどれですか?
木材はCR36DMAとCR36DSAが厚さ255mmで最大です。軟鋼パイプ外径130mm・軟鋼板厚さ19mmは、CR36DMA・CR36DSA・CR36DAの36Vクラス3機種で共通の値になっています。
軽いセーバソーがほしい場合はどれを選べばよいですか?
質量だけならCR12DAの1.5kg、次いでCR18DAの2.0kgです。ただしこの2機種はストローク量13mm・木材の切断能力厚さ50mmまでの軽作業向けです。厚物を切りつつ軽さも欲しい場合は、2.9kgで木材255mmに対応するCR36DMAが現実的な選択になります。
ストローク量29mmのCR36DMAは32mmのCR36DSAより能力が低いのですか?
公式の切断能力はどちらも木材厚さ255mm・軟鋼パイプ外径130mm・軟鋼板厚さ19mmで同じです。CR36DMAは最高ストローク数0〜3,000min-1でCR36DSAの0〜2,600min-1より速く、全長361mm・質量2.9kgとひと回り小さい構成になっています。
CR18DAとCR12DAはどちらを買うべきですか?
切断能力・ストローク量13mm・最高ストローク数0〜3,200min-1はまったく同じです。判断材料は電圧と大きさで、CR18DAは354mm・2.0kg、CR12DAは335mm・1.5kg。すでに18Vまたは10.8Vの蓄電池を持っているなら、それに合わせるのが最も無駄がありません。
出典
- HiKOKI公式 コードレスセーバソー製品ページ(CR36DMA/CR36DSA/CR36DA/CR18DA/CR12DA)2026年8月10日確認
- 本記事の切断能力・ストローク量・ストローク数・機体寸法・質量・電圧-容量は、すべて上記の公式ページに掲載された値です。
電動工具の選び方の全体像は電動工具ガイドにまとめています。
各機種の詳細は個別ページでも確認できます:HiKOKI CR36DSA(ストローク量32mm・質量4.3kg)/HiKOKI CR36DMA(ストローク量29mm・質量2.9kg)/CR36DSAとCR36DMAの選び分け。
